ギターワンポイントレッスン
♪上達への近道となりますように♪
 6.2.14   補遺 13∮右手のフォームⅡ
右手は最も重要な問題で、伝えたいことはいっぱいありますが、文章での表現は大変困難です。
 
ですからこれまで多くは取り上げられませんでした。一昨年デジカメを購入し、ようやく思うように扱えるようになったので、参考にしていただこうと思います。
 
右手で最も大切なのは、手首の力を抜き、表面板からこぶし一つ分ぐらいの距離を保ちます。特に大事なことは、ブリッジ側に傾いていかないでサウンドホール側に傾けるということです。(補遺12の写真参照)
 
そして、手首から指にいくまでの最初の手の関節を丸くし、第一弦から第六弦の中間辺りに構えます。
 
ただ、少し注意していただきたいのは、写真はカメラの目線によって角度が少々違ってきます。その辺をご了解ください。


 5.10.2   補遺 12∮右手のフォーム
ある方から右手について質問メールをいただきました。アルペジオのpimaでは上手く出来るがpamiの形にすると、右手フォームが崩れるとのことでした。
 
(6)でも取り上げましたが、最終的には右手が一番の悩みだと思います。自分の手でありながら、本当に思うように動いてくれないのです!
 
一番考えられる原因は右手がギターにとって動きやすい形になっていないということだと思うのです。ギターから見てと言うところがポイントです。
 
自分が動きやすいと思っているフォームは、実はギターにとっては有り難くないフォームで、それが動きを鈍らせるのです。
 
右手小指と表面板との間に、隙間がないような構え方では、手首の力が抜けていないので、思うように動いてくれません。小指側で10㎝近い空間が必要です。
 
出版されている教則本で、小指側から撮影した写真を載せているのが少ないので、参考のため、小指側からの写真を掲載します。

ポイントすると正面からの画像に変わります。


 5.8.16   補遺 11∮弦が切れたから
◆弦が切れたのでその弦だけ変えるというのはあまり感心しません。
 
弦は細くて弱い第4弦、アコースティックは第三弦がもっとも傷みます。切れたからその弦だけ交換するというのは止めましょう。
 
どれかが傷む頃はかなり使い込んでいるので、全部を交換する方が響きも良くなり、ナイロン弦の場合は柔らかくなるので、手にも優しくなります。
 
クラシックギターの場合第1〜第6、全て同じメーカーで同種類にしなければならないということはありません。といっても全部バラバラは良くありませんが。
 
1〜3の高音弦と、4〜6の低音を別にすることはよくあります。ギターによっては第1弦だけ響かないとか、第3弦だけこもる、などの現象が起きることもあるので、その弦だけ別のにしても、とくに問題はありませんが、年数がたつにつれ、落ち着いてくることが多いようです。

 5.8.14   補遺 10∮弦はいつ変える?
◆ギターを買ってから弦を一度も交換したことがないと言う人がときどきいます。
 
どれぐらいの頻度で変えれば良いのか、はじめたばかりの頃は悩みますが、これは使用頻度(練習量)によりますし、また脂手かそうでないかによっても、弦の痛み具合は違ってきます。
 
ですから一概に何日、あるいは何ヶ月に何度の割合でとは言えませんし、趣味でたまに弾くだけなのか、しょっちゅう人前で演奏するのか、にもよります。
 
自分のギターの状態が判断できるようになると、そろそろ弦がへばってきたな?と判るようになります。生き生きせず、鈍い音になったな、と感じたときが変え時です。
 
三日で交換する演奏家もありますが、私は月に一回か三ヶ月に2回ぐらいの間隔で張り替えています。
 
練習生の方は発表会など人前で弾くときに交換するのがお勧めです。

 5.7.4   補遺 9∮弦の種類
◆クラシックのギタリストは弦に対してとても神経質で、そのせいか多くの種類の弦が輸入されています。
 
輸入先は、アメリカ、ドイツ、フランス、が主で、同じメーカーでも種類により硬さがいろいろですし、太さも様々です。
 
エレキギターやアコースティックギターの場合は太さの表示があり、目安が判りやすいのですが、クラシックの場合は、硬いか柔らかいかぐらいの基準しか判りませんから、ちょっと判断しにくいでしょう。
 
ですから好みに合う弦が見つかるまで、先生、先輩、専門の楽器店などで意見を聞き、いろいろ試し、根気よく探されることをお勧めします。

 5.7.1   補遺 8∮弦は大事なパートナー
◆ギターにとって弦は、相棒というか、大事なパートナーです。相性があり、お互いの良さを引き出す弦を選ぶ必要があります。
 
どんなに安いギターでも、選ぶ弦により音が変わります。練習を始めたばかりの頃は、あまりそのことに気づきませんが、練習を重ねるうちに、自分の好む音と、愛器が喜ぶ音が何となく判るようになります。
 
もし今、そのことが判らなくても心配いりません。耳はそう簡単に判断してくれませんから、そのうち徐々に判るようになるでしょう。
 
ただ、種類をいろいろ試してみて、音、手触りなど記録をとるか、覚えておくと弦選びの重要な参考になります。

 5.6.21   補遺 7∮ギターのご機嫌
◆確かにギターはとても気分屋さんです。特に高価なギターほどそれが顕著なように思います。
 
「3∮ギターとの出会い」でお話ししたように、我が家にハウザーが来て二日目、機嫌を損ない音が死んでしまいました。
 
その後、あまりにも日によって機嫌が違ったので、私は「うちのハウザーちゃん!」と呼んでいましたが、今はまあまあのご機嫌です。
 
先日生徒さんの一人に練習用のギター選びを頼まれたので楽器店に行きました。木目や作りなど外観を見て目星をつけ、軽く触ったら、死んだ音ではないけれど、今思えば眠った音だったのでしょう。本来の音が出てないのです。
 
それで、あと2〜3本触って最後に弾いたのにしようかな?と思いながら、念のため最初に目をつけた?のをもう一度触ってみたら、なんと!それなりの音が出るんです。
 
練習用の安いギターですらこれだから、もし押入などに眠っているギターがあれば、是非触ってあげてください。ギターは女性名詞なので、わがままで気分屋なのかも知れません。

 5.6.17   補遺 6∮ギターは嫉妬する?
◆世界的ギタリスト、福田進一さんが、ある楽器店で、サロンコンサートを開催されたとき、ご自身の楽器(当時どの楽器を使われたのか、記憶が定かではありませんが、確かブーシェではなかったかと)を舞台の上でスタンドに立てておられました。
 
プログラムのはじめはスペインものだったので楽器店の「フレタ」を使って演奏されました。良く鳴っていて福田さん曰く「こんなに鳴ったら、後でバロックを弾くとき私の楽器が焼き餅焼いて鳴らないかも知れません(笑)」
 
そして第一部が変わり、ご自身の楽器に持ち変え、はじめの2小節ほどパラ〜ンと弾き「あ!駄目です、鳴ってくれません、やはり先のに変えます!」
 
嫉妬と言ったのは、ものの例えでしょうが、ギターは弾かないと(触らないと)機嫌が悪くなるようです。

 5.5.1   補遺 5∮高級ギターは一生もの?
◆私は随分いろいろなギターを使いました。その時々の状況で、不思議なご縁があり、どれも愛着のある素晴らしいギターばかりで、その数は計算出来ないほどです。
 
それは仕事だからで、趣味でギターををされる方には、この考えは当てはまらないかも知れません。2本目のギターを購入されるときは、多分一生ものとして考えられると思います。
 
仕事でなければそのとおりだと思うのです。そう思われる方は慎重に選びましょう。ただ、どんなのが、自分にとってベストなのか?それが分からないと思われる方もあるかも知れません。
 
そのような方は誰かのアドバイスを受けるのが良いでしょう。先生か、先輩か、楽器店の方か、分かりませんが信頼できる方に相談される、それが縁だと思っています。

 5.4.24   補遺 4∮練習用ギターと高級ギター 
◆ギターを選ぶとき、はじめは練習用の普及品を予算の許す範囲で購入するのが一般的です。普及品はさほどメーカーを気にしなくても、有名製造メーカーであれば、日本のメーカーはどれも優れています。
 
腕が上がり、今までのギターで満足出来なくなったとき2代目のギターとして、輸入品か国産高級品を考えられたらいかがでしょうか。輸入品であれ、国産品であれ、高級品は作者によってそれぞれ特徴があり、価格もさまざまで、価格と品質は必ず比例しているとは限らず、より高いものがより優れているということはありません。
 
選択基準の意見はいろいろで、このクラスのものを求める頃には、私の余計なアドバイスは釈迦に説法でしょう。私の個人的見解を言うなら、音質、制作者、仕様やデザインなど、好みは人それぞれですから、必ず試奏して好みに合うものを探すことだと思います。それに加え大きな問題は予算です。
 
欲しいと思ったその時、自分で最高と思えるギターを探し求めれば、不思議な縁が生まれ、希望の愛器にめぐり会えます。その結果、上達は間違いありません。

 5.4.17   補遺 3∮ギターとの出合いは・・・
◆だんだん高価なギターが欲しくなると、これはもう、縁のものという気がしています。まるで恋人と出会うのに似ています。
 
この縁は時には先生の推薦だったり、楽器店で見つけたり、先輩や友人から譲り受けたりと、その時の自分の腕と、好みの音、弾きたいと思う曲などで、状況は違うでしょう。
 
補遺2の終わりで話した黒沢ギターの次に購入したのは、先生の推薦で、当時有名になった河野ギターの15号でした。裏面板、側面板ハカランダ、表面板杉で格調のある音は、20年近く私の腕を助けてくれました。その後、田村 宏作のギターも購入し、これは今も子供が使っています。
 
はじめて輸入ギターと出会ったのは、ラミレス1969年製作のもの、素晴らしい音で、長年愛用しましたが、手の小さい私にはサイズに問題があり、残念ながら最近手放しました。
 
ラミレスと分かれて、最初に出会ったのが村治香織さんも使われたと言われている、ジェイコブスン、次にジョージ・ロードン、ピエール・アボンダンスと遍歴を重ね、最終はハウザーⅢ世とご縁ができ、これが最後かと思っています。日常は川田一高さんのエロイカを使っていますがとてもよく響いてくれます。

 5.4.10   補遺 2∮ギターとの出合い
◆ギターが上達してゆくにつれ、当然の事ながらより良いギターが欲しくなります。殆どの方が、家にあったものか、誰かから譲ってもらったものか、あるいは最も安価なものを購入して始めるのが普通ですから。
 
私も最初は練習用の中クラスのものを、(今の価格で言えば、2万円するかしないか、その程度のもの)楽器店で購入しました。当時のギターは現在ほど品質は良くなかったと思います。
 
レッスンを受けるようになり、一ヶ月後には教室にあるギター(先生が生徒に貸す練習用ギター)の方がはるかに弾きやすく、先生にお願いしてそれと同じものを買いました。現在の価格で言えば3万〜5万円ぐらいのものだと思います。
 
ところが、熱心に練習したので一年足らずで発表会に出ることになり、それもマンドリンとのアンサンブルだったので、練習用のそのギターでは不満足で、知人の紹介で大枚を払って、当時の黒沢常三郎作(今なら10〜20万円ほどのもの)を注文生産で購入しました。弾きやすく良い音でした。
 
このギターはラベルに私の旧姓が為書きされていて(当時それが流行だった)今ではニスも剥げ昔の面影はありませんが、今も使えて、長い間良きパートナーとなりました。

 5.4.3   補遺 1∮新しいギターが欲しい!
◆弦を張り替えるとき、どの弦を選ぶべきか、大変重要な問題で、弦について取り上げるべきだったと、ふと気づきました。
 
その前にギターを買う場合のアドバイスが必要ですが、何故今まで取り上げなかったかと言いますと、このワンポイントレッスンは、ギターを購入し、レッスンを始めたものの、どうも上手くいかないという方のために書き始めたものなので、ギター購入の悩みについては必要ないと思っていました。
 
でも、弦の問題を取り上げる前に、先ずギターの問題を考えなければならないと思ったので、今日までの私のギターとの出会いをお話しして、買い換えをお考えの方の参考になればと思います。


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