音楽雑記 カテゴリー
老人ホームとクラシック音楽
2008.05.08
カテゴリー:音楽雑記
レッスンに来る年輩の男性で、書道を教えている人がいる。先日の書道展に訪れ、演奏を聞いてくれた。次のレッスンに来たとき、クラシックの曲が良かったと言う。
ショパンのノクターンをピアノとギターに編曲して弾いているが、老人ホームでは反応が判らないので、クラシックは喜ばれないのだろうなぁ~といつも思っていた。でも、今回は違った。
好みには個人差があるし、クラシック音楽の造詣深い人が聞けば、また意見は違うと思うが、その人が言うには「やはりクラシックが良いですねぇ~」とのことだった。ただ、演奏する者の立場から言うなら、ピアノとギターのデュオでのクラシックは、編曲も練習も大変で、仕上げに時間がかかる。
大変な思いをして練習しても、特別養護老人ホームで、認知症のお年寄りには喜んでもらえないのでは?との思いもあって、レパートリーに入れるのを躊躇していた。
はじめは認知症であっても、良い音楽は判ってもらえる!と信じて活動をはじめたが、ときどき悩むときがあった。やはりこのような感性を表現するものは、人間の高度な感情表現なので、脳の構造が壊れかけたら、やはり無理なのかなぁ~と。
因みに「認知症」を調べたら、Googleではいろいろ解説されているが、辞書には現段階で掲載されていなかった。
駅につづく歩道橋を渡ったら、松の木が元気に芽吹いていた。花も木も変わらない訳はなく、この世に生きとし生けるもの、古きは朽ち、新芽は息吹き、新旧交代してゆく。