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ギターコード弾き 隣の弦に指が当たり音が出ない!
2016.10.11
カテゴリー:音楽雑記
以前にアコースティックデュオグループ「はじめにきよし」のはじめさんが、「自分が思う音色を表現することができない!クラシックの基礎をもっと学ばなければ!」とレッスンに来られたことがあった。
アマチュアバンドでエレキを弾いていた男性が、これまで基礎を学ばなかったからとクラシックギターを学ぶため入会された。今はライブが大流行、発表会感覚でそれはそれで楽しめてすばらしいが、聞く人が感動しているかどうか?
バンドの場合は複数の楽器でしかも大音量、言い方は悪いが押弦が正しくなくても目立たない。でもクラシックは開放弦(オープン弦)を多用するので、左手が正しく押弦しなければ美しいハーモニーを出すことはできない。
「左手はきっちり押さえてるのに、音が出ない!」とその人は言う。確かに男性だから指は太くて大きいが、セゴビアの指は「グローブの手にバナナの指がついている!」と言われたほど大きな手だったが世界一美しい音と評された。
「人差し指が隣の弦を邪魔して開放弦の音が出ない!」こんな時殆ど指の各関節がきっちり曲がっていないことが多いが、彼の場合はそれもない。
念のため爪を見せてもらった。左手の爪に白い部分を少し残している。一般的にはそれが普通で何も問題はないが、ギタリストは完璧な深爪にしなければ、バランスの良い音を出すことができない。
即爪切りを渡し切ってもらった。「あ!音が出ました!」エレキの場合、オープン弦を使用しないハイポジションのバレーコードが多く、弦の張力がクラシックギターに比べ緩いので押弦しやすい。だからわずかな爪の伸びでも押弦に何ら支障がなかったのだと思う。ただそれで美しいハーモニーが出ていたかどうか?ソロでない限り分からない。
実に基礎的なことだが、基本を積み重ねるって注意深く練習するこういうことではないだろうか?これはテクニックだけのことで表現に関しては又別の話になるのだが…。