音楽雑記 カテゴリー
ギター演奏の表現
2011.11.19
カテゴリー:音楽雑記
ギターを弾く人口が国内で何人かは判らないが、多くの楽器の中でかなり高い割合を占めると思われる。その中で本当の意味での音楽を勉強した人は少ないのではないだろうか。愛好者のすべての人が音楽を学ばなければならないという意味でなく、アマチュアと言えども、それを指導する人は常に音楽の勉強をすべきでは?と思っている。学校のクラブや合奏団を指導するとき、私は結構うるさ型で、その意味では嫌われ者だと思う。以前はNHK教育テレビ(現在のEテレ)で「ピアノのレッスン」や「ギターを弾こう」などよく放映されたが、たまにピアノのレッスンで、世界的に有名な超一流の演奏家が、高度なレッスンをしていたことがあり、それはそれは細かく注意をされていた。
私の場合対象者は殆どがアマチュアで、そこまでうるさくしないし、実力も持ちあわせていないが、それでもアマチュアだからこれぐらいで良いだろう!とは思わない。今持っている力と感性で精一杯の表現をするべきだと思っている。
ホームページの 「ギターワンポイントレッスン」 で 「表現」 と 「ステージの悪魔と楽譜の中の悪魔」 を取り上げたが、改めて思いを新たにしたことがある。
公民館クラブに最近入団した一人から、居住する地域のクリスマス会で、演奏してほしいと依頼された。その日程はレッスンがあり、私は参加できないので、クラブ員だけで演奏することになり、依頼者の選曲で自主練習していたが、今日の練習で時間に余裕ができ、一度聞かせてもらうことになった。
まだ仕上がり前ということもあるが、表現の点でどの曲もリズムの乗りが悪く、軽やかさに欠けていた。クラシックギターでポピュラーな曲を、しかも合奏でノリ良く弾くのは難しいが、少しの感性と演奏技術でその表現を変えることが出来ると、恩師の先生の教えと経験で判っていたので、一言アドバイスすると、曲のイメージがすっかり変わった。
音楽は文字通り音を楽しみ感じるものだから、どう変わったかを文章と言葉だけで説明することはできない。それが音楽での感情表現というものだから。
H学園ギタークラブの中学生。控え室で本番前の指ならし。