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第65回正倉院展
2013.11.05
カテゴリー:歴史

第65回正倉院展がはじまり、今年は琵琶の出品はないが、年に一度奈良でしか見ることが出来ない貴重な宝物展なので、近畿圏に住んでいて見逃す手はない!と出かけた。

 

25年ぶり2回目の出展となる「漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん)」は仏前に香を焚いてお供えする台座だそうで、美しくカーブした木製の蓮の花びら一枚一枚に想像上の鳥、花、獅子など極彩色と金で描かれ、それが幾重にも重ねた台座で、絵も造形もそれはそれは見事な作品だった。

 

聖武天皇ご遺愛の鏡「平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)」は裏面に夜光貝、琥珀、トルコ石、ラピスラズリーなどをちりばめた螺鈿細工で、補修前の原形のもの、鎌倉時代盗難にあい、その時逮捕された犯人が破損させ、ばらばらになったそのままの状態で、最後に明治時代に補修したものと、三つを同時に展示し比較できるようになっていた。

 

その他聖武天皇が身近に置かれた屏風「鹿草木夾纈屏風 (しかくさききょうけちのびょうぶ)」「板締染(いたじめぞめ)」などの屏風6面とそれを保存していた箱や布、楽器では、日本固有の琴「檜和琴(ひのきのわごん)」や尺八、横笛などが展示されていた。

 

奈良時代の高度な文化、それを支える人々の技術の高さ、デザイン感覚のすばらしさ、息づかいなどが感じられると同時に千年を越え現代に至ってもなお保存しつづけられた方々の努力に感動し、鹿を眺めつつ帰路についた。

 

感動と相反し現実的な食い気の話で恥ずかしいが、「刻み奈良漬け」(普通の奈良漬けは何処でも買えるが、「刻み奈良漬け(細かく刻んだ奈良漬けで糟のまま食べられる)」は泉北高島屋の名店コーナーでも見当たらないので、帰りに商店街で買って帰った。しばらくの間お気に入りの奈良漬けが食べられる。食欲の秋に乾杯!

 

 

 

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