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「モーツアルトの子守歌」ギター合奏に編曲
2016.02.29
カテゴリー:編曲
「モーツアルトの子守歌」の編曲がようやく仕上がった。参考にした歌曲の楽譜タイトルは「モーツアルトの子守歌」なのに、作曲者名は「Mozart」ではなく「B.Flies 」となっていた。不思議に思い調べてみたら、意外な事実が分かった。長年モーツァルト作曲とされ、ケッヘル番号、K.350 がつけられていたが、近年、ドイツの研究家がハンブルクの図書館で見つけた、18世紀後半の歌集によって「ベルンハルト・フリース」(モーツァルトと同時代の医師)による作品ということが判明した。
ケッヘル番号の訂正は1964年の第6版以降に行われたが、長年の慣習から、今でも「モーツァルトの子守歌」と呼ばれている。
差し詰め現代なら盗作問題で大騒ぎになるところだ。作曲がアマチュアの医師フリースと知ったが、美しい旋律はモーツアルトを彷彿させる。この美しい旋律を損なわないよう心がけたが、音の切れやすいギターで歌わせるのは至ってむつかしい。
専門的な話になるが、世界3大子守歌をはじめ、手元にあるすべての子守歌は♭系統で作曲されている。でもギターは♭が増えると開放弦が使えず、やむなく♯系にしなければならなくなる。外国の子守歌はギターに適さないのだろうか?SSWは拍子6/8の表現にも無理があり、まあこのくらいで手を打つことにしよう。
「モーツアルトの子守歌」
※この編曲は増井容子によるオリジナル編曲です。無断転載や無断使用はご遠慮ください。